競技説明
- パワーリフティングはスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの成功試技の合計重量をトータルとして競う競技です。各種目で3試技づつ行い、成功した最も重い重量の試技を各種目、記録としてトータルに加算します。
- 試技はスクワット→ベンチプレス→デッドリフトの順番で行います。
- 筋力アップのトレーニング種目がそのまま競技になっているというのが特徴です。
- 結果が明確な数字で出るので、とても取り組みやすい競技です。競技年齢も幅広く、10代の若い選手から50代、60代の方も楽しめる競技です。年齢別の大会も開催されています。
- 競技の性質上、身体の個々の筋肉の強さはもちろん必要ですが、その力を上手に使う身体の連動性も重要です。また、重い重量を扱うという点で精神的な強さも必要になります。
- 試合では各種目共主審1名、副審2名が試技を判定します。白2つ以上で成功となります。
- 極限の集中力で恐ろしい重量を持ち上げるパワーリフター達の姿は観客に驚きと感動を与えます。
試合記録例 [黒は成功 赤は失敗]
第1試技 | 第2試技 | 第3試技 | 種目別記録 | |
---|---|---|---|---|
スクワット | 150kg | 165kg | 170kg | 165kg |
ベンチプレス | 100kg | 100kg | 107.5kg | 100kg |
デッドリフト | 180kg | 200kg | 215kg | 215kg |
トータル記録 | 480Kg |
スクワット
スクワットはパワーリフティング3種目のなかでもっとも見ごたえのある種目です。担ぐだけでもやっとの重量を渾身の力で立ち上がってくる様は迫力満点です。試合ではスクワットが強い選手が優勝するといっても過言ではありません。もちろん例外もありますが、大抵スクワットが強い選手が、他の選手に圧倒的な差をつけて、そのまま余裕の試合運びで勝利するのです。
主な反則(立ち上がっても失敗になる)
- しゃがみが浅い(横からみたときに、足のつけねが膝の上面よりも下がっていないといけない)
- 立ち上がりの際、バーベルが下がる
- フィニッシュの体勢が不十分(膝が曲がっている)
- 審判の合図の前に試技を開始すること
1.ラックにセットされたバーベルを担いで1、2歩後ろに下がります。
2.スタートポジションが決まると主審が「スクワット!」と合図を送ります。
3.主審の合図を聞いたらしゃがんでいきます。
4.腿のつけねが膝の皿より下にくるまでしゃがみます。
5.爆発的に立ち上がります。ここが見せどころです!
6.立ち上がって静止します。主審の「ラック」の合図でバーベルをラックに戻します。
ベンチプレス
ウエイトトレーニングの種目のなかで最も人気種目といえば間違いなくベンチプレスでしょう。競技としての人気も随一で、ベンチプレス単独の試合も開催されています。年々レベルも向上しており、トップ選手は軽量級でも200kg以上の重量を上げる程です。
主な反則(上げても失敗になる)
- 押し上げの際、バーベルが傾く
- 押し上げが2段モーションになる
- 尻・足の裏・頭が浮く
- 合図無視
1.ベンチ台に体をセットします。
2.ラックからバーベルを外したら肘を伸ばして構えます。
3.主審の「スタート」の合図を聞いたらバーベルを胸に下ろします。
4.バーベルを胸につけ、一旦バーベルを静止させます。
5.主審の「プレス」の合図を聞いたらバーを押し上げます。
6.フィニッシュ。主審の「ラック」の合図でラックに戻します。
デッドリフト
”死ぬほどつらい種目”という意味から名付けられたというデッドリフト。パワーリフティング競技の最終種目という性質上、唯一逆転劇を演じることのできる種目です。優勝がかかったデッドリフト第3試技はパワーリフティングで最も盛り上がるシーンです。順位を決定づける種目、それがデッドリフトです。
主な反則(引ききっても失敗になる)
- 肩が返っていない
- 引き上げるときのバーベルが下がる
- フィニッシュの時に膝が曲がる
- 身体をゆすってあおり上げる
- 審判の合図の前にバーベルを降ろす
1.構えます。足幅は自由です。
2.全身の力を使って引きはじめます。
3.ファーストプルは肩の力を抜くのがポイントです。
4.途中でバーベルを揺すらないようにコントロールしながら引いていきます。
5.ここまできたらあとは腰を前に出すだけです。
6.フィニッシュ!主審の「ダウン」の合図で下ろします。